SPIN話法で潜在ニーズが引き出せる!?

「SPIN話法」聞いたことありますか?
この「SPIN話法」を使いこなすことができれば、担当者の潜在ニーズを引き出すことができ、押し売りしていないのになぜか売れてしまう…らしいです!

本当に~?と思われる方も多いと思います。
「SPIN話法」とはどのようなテクニックでどのように行うのか、詳しく解説していきますので、ぜひ実践していただきその効果のほどを確かめてみてください!

SPIN話法とは

「SPIN話法」とは、4種類の質問を会話に取り入れることで、お客様の潜在的なニーズを引き出し、問題点や解決することの価値をお客様自身に気づかせるための手法のことをいいます。

SPIN話法はサービス説明の前に取り入れ、お客様の「サービス説明を聞く姿勢」を整えるために使います。

「SPIN話法は」行動心理学のニール・ラッカム氏によって12年間で35,000件以上の商談を調査・分析し、生み出されました。

SPIN話法で取り入れる4種類の質問

  1. 状況質問(Situation Questions)
  2. 問題質問(Problem Questions)
  3. 示唆質問(Implication Questions)
  4. 解決質問(Need-Payoff Questions)

SPIN話法の特徴は、一方的なセールストークではなく、お客様自身で自社や部署内、自身の課題に気づくための雰囲気づくりを重視している点です。
結果として、お客様は営業されているという感覚を持たないまま、自身のことを語ってくれるようになり、双方にとって有益な対話を生み出すことが可能になります。

状況質問(Situation Questions)

最初の質問の目的は「現状をお客様自身に把握してもらう」ことです。

お客様に今の状況や今の課題など現状を把握してもらうためにいくつか質問をするのですが、
数を絞って質問することがポイントです。
そして、ある程度の情報はホームページなどから拾っておきましょう。
お客様が一から説明することをめんどくさいと感じ、適当に流されたり、肝心なところも詳しく話してくれなくなる可能性があります。

現状確認

お客様に現状を把握してもらうための質問として、現状確認できる質問をしましょう。

・最近どうですか?
・課題は何かありますか?

このようなざっくりな質問では、「まぁまぁですね」「特にないかな」など曖昧な返答が返ってくることもあれば、中には「どうって言われてもねぇ…」と先方が聞かれていることが分からない場合もあります。

・今、他社にモニタリングを依頼しているとのことですが、何年ぐらいされてますか?
・どの程度活用できてますか?報告の頻度はどのくらいですか?

現状確認の段階では、数字で語ってもらうことを意識しましょう。
お客様により現状把握をしてもらうため、それから、数字で具体の部分まで語ってもらうと、その次の話も数字を用いて具体的な話ができます。

もしここで「思ったより少ないかな」といった曖昧な回答が返ってきた場合は、そのまま受け取っては意味がないので、
「少ないというと、1か月でどのくらい報告が来たりやり取りを想定していましたか?」というように「1か月1回の頻度じゃ少ないんだな」など"微妙"の数字を導きだしていきましょう。

理想確認

次にお客様が描いている理想を確認できる質問をしていきましょう。

では、モニタリングの報告頻度以外にこれがこうだったらいいなぁみたいな理想ありますか?

この質問で理想を数字で語ってもらえればすんなり次の質問へ行けるのですが、
現状の数字は把握しているが、そこから理想を持っていない担当者の方もいらっしゃいます。

そういう場合は、一緒に理想を考えてあげましょう。
このとき、主観はいりません。客観性を大事に。
可能であれば同業他社の事例やデータなどから提示できると信憑性も増します。

例)たとえば私のお客様にもモニタリングと一緒に〇〇みたいなことできたりしますか?といった要望をいただくのですが、このあたりはどうでしょうか?

問題質問(Problem Questions)

2種類目の質問の目的は「現状と理想のギャップにお客様自身に気づいてもらう」ことです。

踏み込みすぎない

この質問をする際のポイントは、踏み込みすぎないことです。
理想に対して出来ていないことを浮き彫りにするため、踏み込みすぎてしまいがちですが、あまり踏み込みすぎるとお客様が心を閉ざしてしまう可能性があります。

質問はお客様が回答しやすいように極力「YES・NO」で答えられるようにするのですが、あまりにも「YES・NO」で答えられる質問ばかりだと、誘導尋問のようになりお客様もだんだん不快感、不信感がつのります。
なので、適度にお客様に自由に回答していただけるような会話形式の質問も織り交ぜましょう。

・現在のモニタリングで全て網羅できていると感じておられますか?(YES・NO質問)
・現在のご契約内容で不安に感じている部分はありますか?(YES・NO質問)
・ちなみに、モニタリングで収集した内容ってどのように使われてます?(自由回答)

駆け引きじゃないですが、一旦褒めてみるのも有効かもしれません。
「今やってる施策でとくべつ問題がないのであれば、料金も安いですし今のままでも大丈夫だと思いますよ!」

こんな感じで言われると、人は反発したくなるものなのです。(心理的リアクタンス)

心理的リアクタンス
「抵抗・反発」を意味するリアクタンスという語を心理学に適用した概念であり、「人が自由を制限(剥奪・侵害)された際に、それに抗おうとする性質」を指す

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E7%90%86%E7%9A%84%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B9

反発してこない場合は「今のままでも問題ないと思います。ただ…」と切り返し、他社事例やデータを用いながら問題点の訴求や他社比較してもらうよう促してみましょう。

示唆質問(Implication Questions)

3種類目の質問の目的は「いつか必要かもな~という潜在ニーズのお客様を、放っておいたらやばいかも…と顕在化させる」ことです。

お客様のニーズを顕在化させるためには、問題の深刻さが金額のハードルを越えなければなりません。
少し言葉は悪いかもしれませんが、簡単に言うと「相手の悩みを大きくする・煽る」ということです。

しかし、これが一番難しい!
ここで問題の深刻さを追求することができず、お客様との交渉ではなく上司に金額交渉してしまうのです。

しかし「深刻さ」を増す話の切り口はお金だけではありません!

時間

労力

責任

信頼

お金以外に上記の4つも「深刻さ」を増すための話の切り口に使えます!

  • 時間
    自社内でネット監視をしている場合、本業の片手間にネット監視を行うことで、担当者のリソース不足や網羅的に監視できていないことによるリスク発生の可能性
  • 労力
    有事の際や何かあった時など、対応フローが決まっていない場合、さまざまな部署のさまざまな従業員が対応に追われ、本来必要ない労力がかかってしまう可能性
  • 責任
    社員教育やガイドライン、日頃のモニタリングなどリスク抑制の対策を行っていないことにより炎上や情報漏洩など起こった際、どのような事象でも企業への責任が問われる可能性
  • 信頼
    炎上や情報漏洩などにより責任を問われた際、ブランドイメージの低下や取引先・消費者からの信頼低下につながる可能性

解決質問(Need-Payoff Questions)

4種類目の質問の目的は「優位な立場で商談を進める」ことです。
こちらがサービス説明に入るまでの最終質問となります。

お客様のポジティブな気持ちを取り戻す

3種類目の質問(示唆質問)でお客様の抱える問題を最大限煽ってしまっているので、お客様自身ネガティブな面に目を向けている状態です。

ここでサービス説明を始めても、お客様はテンションが下がった状態で聞くことになります。
そんな状態で話を聞いても恐らく頭に入ってこないでしょう。

余談ですが、私は昔から数学が苦手で数字が苦手です。
今日数学の授業があると考えるだけで「うわ…今日数学あるやん…」と、とても憂鬱でした…。
そんな中で受ける授業がちゃんと学びになるのか…なるわけないですよね!
案の定、最後まで赤点祭りでした…💦

たとえば、校長先生がどんなに良い話をしていても「校長先生の話長いんだよなー」という気持ちで聞くと、話が全く入ってこない、伝わらないのと同じです。

ネガティブが先行してしまうと、どんな話も伝わらないのです。
だからまずは、お客様を聞く姿勢(ポジティブな気持ち)にさせなければいけません。

将来的にどんな良い影響がありそうか?を想像してもらう

では、お客様のテンションを上げるにはどうしたら良いのでしょうか…?
「今抱えている課題が解決できたら、将来的にどんな良い影響がありそうか?」を想像してみてもらいましょう。

お客様

まぁ悩みといえば、離職率が高いこととかですかねー…ははっ

営業

離職率が高いことの原因を私なりに考えてみたのですが…、
良くない口コミが独り歩きしている現状から、業務内容や社内の雰囲気などが思った感じと違った…と感じる従業員の方が複数いらっしゃる可能性があります。

たとえば、業務内容や社内の雰囲気など、従業員の方のインタビューなど直接記事に掲載することで、良くない口コミが独り歩きすることなく、正しい情報を求職者の方へ届けられるので、思った感じと違った…と感じる方が少なくなるかもしれません。

営業

最初から正しい情報を目にして入社を希望する人たちが入ってくることで、どんな良い影響を与えそうでしょうか?

お客様

そんなに上手くいくかは分かりませんが、
少なくとも正しい情報を目にした求職者の方が希望して入ってくれば、
社風や業務内容など認識のズレはなくなりそうですね!

営業

では、定着率が上がった際には、人材の教育という観点でどんな良い影響がありそうでしょうか?

お客様

定着率が上がるということは、長く働いてくれる方がその分増えるので、
ベテランの域の方たちも増え、新人教育できる人材も増えるので、
会社としての底上げになりそうですね!

ポジティブな感情を持ってもらうために、営業自らが「こんな良い影響がありますよ」「こうなりそうじゃないですか?」など話すのではなく、
なるべくお客様にたくさん喋ってもらうことをこころがけ、お客様にたくさん気持ちよくなっていただきましょう。

この気持ちよくなったポジティブな状態のお客様に向けて、サービス説明をしていきましょう!

さいごに

みなさんも経験あると思いますが、たくさん質問されるのって疲れますよね…。
それが企業対企業になると、どこまで話して良いか気にしたり、要所要所で気を使わなければなりません。
お客様はそれが面倒くさいのです。それゆえに、適当に回答される可能性があります。

なので質問する前には、

弊社は企業様に沿ったムダのないプランをご提示しております。
そのため、サービスのご説明に入るまえに、いくつか質問させていただいてもよろしいでしょうか?

というように、了承を得てから質問するのも良いでしょう。

ぜひSPIN話法を身に付けて、お客様からの「契約したい!」をゲットしましょう!

それではまた♪

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