「イエスセット」を使いこなそう!

「イエスセット話法」とは、何度も「イエス」と返事をしているうちに次の質問にも「イエス」と答えやすくなる、という心理学に基づいた交渉テクニックです。
そんなにうまくいくはずない…と思っている人も多いと思いますが、一度は試したくなる話法ではないでしょうか?!

「イエスセット」が有効な理由

イエスセットが有効な理由、それは「一貫性」に基づいた心理法則から来ています。

「一貫性の法則」という言葉を聞いた事あるでしょうか?
「一貫性の法則」とは、行動や態度、信念などを一貫させたいという、人間の心理的傾向です。
言うことがコロコロ変わったり、文脈の辻褄が合っていないなど、そのような言動は周囲の信頼低下にもつながる恐れがあります。
信頼を失うのは気持ちの良いものではありませんよね。そのため、人は無意識のうちに自分の行動や態度に、一貫性を持たせようとするのです。

つまり、さまざまな質問に対し「イエス」と答え続けていると、その態度を一貫させようと、次の質問にも「イエス」と答えてしまう…というわけです。

「イエスセット」の具体例

では「イエスセット」はどのように使えば良いのでしょうか。
まずは「イエスセット」を使わない例を見てみましょう。

このように、いきなり本題に入っている人は少ないと思いますが、極端に言うとこんな感じです。
自分が営業を受ける側でも、いきなり本命の話をされるとだいたい断りますよね。てか怖いですよね(笑)

つぎに「イエスセット」を使った例を見てみましょう。

もちろん、こんなにスムーズにいくことばかりではないでしょう。
でもどうですか?一度試してみたくなりませんか?
自分で効果測定してみるのもいいかもしれませんね!

「イエスセット」を活用する3つのポイント

ただがむしゃらに「イエス」と答えてもらえば良いというわけではありません。
「イエスセット」を実際に活用する際のポイントを3つご紹介します。

  1. 必ず「イエス」と答えていただける質問を用意する。

一番簡単なのが、オウム返しをすることです。

たとえば「研修などは行っていない」旨の回答が来た場合、
「社内でのSNSに関する研修は行われていないと言うことですね」
とオウム返しをします。すると必ず「イエス」がもらえます。

至極当然のことのように思えますが、これで良いのです。
まず一つ目の「イエス」はゲットです。

その他、企業情報を調べたあとに
「ちなみに、〇〇株式会社様は〇〇の〇〇を販売されているでお間違いなかったですか?」
このように分かり切っている内容も、必ず「イエス」がもらえる質問です。

  1. 質問は2つ以上用意する

「イエスセット」は小さな「イエス」をたくさんとって、
本命の「イエス」をとりやすくする効果があります。

そのため1つの質問だけでは意味がありません。
本命に行くまでに最低でも2つ以上は用意しておきましょう。

  • 「イエスセット」後の、本命の質問を用意する

これはもうアポイント打診一択です!
アポイントをとるための「イエスセット」といっても過言ではありません。

商談でも使える「イエスセット」

今回ご紹介した「イエスセット」はもちろん商談でも使えます。
ちょっと勇気いるかもしれませんが、商談前に下記のようなセリフに挑戦してみてはいかがでしょうか?

営業

興味が湧かなかったり、僕の話が面白くないと感じたら、
しっっっかり断ってください!

大丈夫ですか??

提案先

だ、大丈夫です!

営業

ただ、興味が湧いたときだけで結構ですので、
次回長めのお時間いただいて詳しいお話しさせてください!

提案先

分かりました!

冒頭でお話ししたように、人は一貫性を保ちたい習性があり、一度決めたスタンスをなかなか崩せないものなのです。
ぶっ飛んだ会話に見えるかもしれませんが、試してみる価値はある…かも!

商談で使える「逆イエスセット」

「逆イエスセット」とは、逆なのでつまり「ノー」と言わせる話法です。
こちらはおもに商談で活用できると思います。

「ノー」と言わせちゃダメじゃん…と思われた方が多いと思いますが、「ノー」と言わせるメリットがちゃんとあるのです。

  • 共感することができる

営業:デジタルリスク対策にめちゃくちゃ興味ありますか?
提案先:いや、めちゃくちゃはないですね…
営業:そうですよねー、そんなめちゃくちゃ興味あるものではないですよねー

  • Noと言っていいんだという安心感

上記の例のように「ノー」に対して共感することで、相手側に「ノー」と言っていいんだという安心感が生まれます。
安心感が生まれると「これから営業されるぞ」と臨戦態勢をとっていたお客様の緊張がほどけ、自らたくさん喋ってくれるようになります。

テレアポでも商談でもやってはいけないこと

テレアポ時でも商談時でも絶対にやってはいけないことがあります。
それは「あてはめて話す」ことです。要するに相手側の気持ちを決めつけて話すということです。

興味ないですよね?

難しいですよね?

「親会社で一括管理してますので」「気にしてないしなー」など断られた際に「資料送るのとかも難しそうですよね?」「今のとこあまり興味ない感じですよね?」など決めつけで話している人をよく見かけます。

まず、第一にお客様がどう思っているのかはお客様にしか知り得ません。
どうせダメだろうという決めつけた状態で質問しても、「はい。興味ないです」「はい。難しいです」の回答一択になってしまいます。

癖もあると思いますので、極力決めつけた会話は普段からしないよう心がけましょう。

さいごに

「イエスセット」についてご紹介させていただきました。
小さな「イエス」をたくさんとって、テレアポの最終ゴールであるアポ打診でも「イエス」を獲得しましょう!

やってみたよ!っていう方がいらっしゃれば、ぜひ感想などコメントで教えてください。
やってみた経験をみんなにも共有して、もっとスキルアップ・レベルアップしていきましょう!

それではまた♪

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